クリエイティブパフォーマンスレポートの作成方法:ステップ・バイ・ステップ

Google Adsの広告クリエイティブの評価に関する、公開されているアドバイスのほとんどは、現在ではすでに古くなっています。
以前のワークフローは、ラベルを確認することでした。各アセットに評価が付けられ、評価の低いものを差し替える、レポート作成はそれだけでした。
その列はなくなりました。現在、Googleは代わりにアセットごとの実際の実績値を提供しています。この変更により、クリエイティブのパフォーマンスレポートはより優れたものになりましたが、同時に誤解もしやすくなっています。
本ガイドでは、何が変わったのか、そしてクリエイティブパフォーマンスレポートに何を記載すべきかについて解説します。さらに、レポートの提示方法を左右する2つの公式な警告と、エクスポートデータからレポートを作成する方法についても説明します。
変更点:パフォーマンスラベルの廃止
広告レベルのアセットレポートに関するGoogleのドキュメントには、それが明確に記載されています。
そのページでは、「各アセットの完全なパフォーマンス統計情報が利用可能になったため、[パフォーマンスの評価] 列は非推奨になりました」と説明されています。
また、その列が以前果たしていた役割についても説明されています。それは「以前は、同じタイプ内の他のアセットと比較してアセットのパフォーマンスをベンチマーク評価していた」というもので、ネット上で今でもよく見かける「低」「良」「最良」といった表現のことです。
代わりにより優れた生データが提供されるようになりました。現在では、アセットごとのインプレッション数、クリック数、費用、コンバージョン数、コンバージョン値を取得できます。
このページで最も重要なのが、ある特定の日付です。Googleは、完全なパフォーマンス統計情報は「2025年6月5日以降のデータでのみ利用可能」であると指摘しています。
そのため、前年比のクリエイティブ比較を行う際、データの形式が変わる境界線を気づかずにまたいでしまう可能性があります。トレンドを信頼する前に、指定した期間を確認してください。
クリエイティブパフォーマンスレポートに含めるべき要素
アセットレポートは生の列データを提供します。レポートとは、それらのデータを安全に読み取れるように整理したものです。
| 要素 | 含める理由 |
|---|---|
| アセットとアセットタイプ | 見出し、説明文、画像、ロゴは互いに比較できないため |
| アセットごとのインプレッション数 | 他のすべての数値の背景にあるボリュームを示すため |
| クリック数、費用、コンバージョン数 | アセットごとの成果を示す列 |
| 位置の固定(ピン留め)ステータス | 固定されたアセットは公平に競合していないため |
| 注記付きの期間 | 完全な統計情報は2025年6月5日から開始されるため |
| 明示された比較範囲 | 1つの広告内、または1つのアセットグループ内 |
アセットタイプは特に強調すべき点です。Googleは、表示される可能性のある種類として、ビジネスロゴ、ビジネス名、説明文、見出し、画像、サイトリンク、構造化スニペットを挙げています。
見出しと画像を比較しても何もわかりません。本当に必要なのは、1つの広告内で見出し同士を比較することです。
位置の固定(ピン留め)は、データを密かに歪める要因になります。見出しが「位置1」に固定されている場合、その数値はアセットの品質ではなく、その配置場所を反映したものになります。
アセットの数値が合算できない理由
これは2つある公式な警告の最初の1つであり、エクスポートデータに対して最も自然に行いたくなる処理を無効にするものです。
Googleのガイドラインでは、合算できない指標について明示されています。アセットレベルの指標は「広告内でアセットが表示された回数ごとに属性が割り当てられます」。
具体的な例を見ると最もよく分かります。1回の広告インプレッションに3つの異なるアセットが含まれている場合、「これら3つのアセットにそれぞれ1回のインプレッションが記録されます」。
つまり、3つのアセット、1回のインプレッションに対して、記録されるインプレッション数は計3回になります。この列を合算すると、真実が3倍に膨れ上がってしまいます。
ドキュメントでは、その結果についても言及しています。個々のアセットのインプレッション数、クリック数、または費用の合計は、アセットグループ全体の「対応する指標と直接一致しない場合があります」。
実践的なルールはシンプルです。アセットの列を絶対に合計しないこと、そして合計に対する割合(シェア)をそこから作成して提示しないことです。
アセットの比率指標が「参考値」にすぎない理由
2つ目の警告は、多くの実務家が認識しているよりも強力なものであり、私たちからではなくGoogle自身から発せられています。
アセットレベルにおける比率の指標(「CTR、CPC、CPA、ROASなど」)は、「参考値(方向性を示す指標)としてのみ使用する必要があります」。
その理由も説明されています。これらの比率は「単一のアセット単体の全体的なパフォーマンスを正確に反映しているわけではない」からです。それらは「同時に表示された他のアセットの組み合わせに影響を受けます」。
アセットが単独で配信されることはありません。システムによって選ばれた他の見出しや説明文と並んで表示されるため、測定される数値にはそれらの影響が含まれます。
Google自身のベストプラクティスのアドバイスもこれに基づいています。パフォーマンスの評価は「個々のアセットレベルではなく、アセットグループまたはキャンペーンレベルで行う」ことを推奨しています。
だからといって、クリエイティブレポートが無意味になるわけではありません。レポートが主張できる内容が変わるだけです。
アセット同士をランク付けして、どれを差し替えるべきかを判断しましょう。キャンペーンの獲得単価(CPA)を、特定の見出し1つの成果として帰属させてはいけません。
さらに、タイミングに関する2つ目の問題も重なります。Googleのコンバージョンレポートに関するドキュメントでは、主要なコンバージョン列は「コンバージョンが発生した時間ではなく、クリックされた時間に基づいて計算される」と指摘されています。
また、そのページでは、アトリビューションモデルの違いにより「多くの場合、最大20%の差異が生じる可能性がある」とも警告しています。さらに、レポートの反映遅延は「最大24〜48時間かかる場合がある」と付け加えています。
配信期間の短いクリエイティブは、この影響を最も強く受けます。1週間で一時停止したアセットであっても、クリックされた日付に遡ってコンバージョンが記録され続けている可能性があります。
そのため、直近の7日間に基づいて作成されたクリエイティブパフォーマンスレポートは、最も最近配信されたものの数値を過小評価することになります。レポートの対象期間からこの遅延期間を除外するか、あるいは除外していない旨をレポート内に明記してください。
手動で行う方法
オプション1:アセットタイプごとに1つのテーブルを作成する
アセットレポートをダウンロードし、他の作業を行う前に、まずアセットタイプごとに分割します。
各タイプ内でインプレッション数順にソートし、ボリュームの偏りを確認します。Googleは、他のアセットの方が高いパフォーマンスを発揮すると予測される場合、アセットに「インプレッションがまったく発生しない可能性がある」と指摘しています。そして、数週間経過してもインプレッションがゼロのアセットは差し替えることを推奨しています。
アセット識別子に対してSUMIFSやCOUNTIFSを使用し、タイプ内での順位を算出します。
ここでの限界は、測定しているのではなく、あくまで順位付けをしているという点です。しかし、公式ガイドラインを考慮すれば、これが正しい限界値であり、どのアセットを差し替えるべきかという問いには十分に答えることができます。
オプション2:最小ボリュームフィルターを設定する
自身で設定したボリュームのしきい値を下回るアセットにフラグを立てる列を追加し、それらをランキングから除外します。
しきい値は、一般的な目安ではなく、実際のデータに基づいて決定してください。まずは、各タイプで比較可能なアセットが少なくとも10個残るようなレベルから始めるのが妥当です。
その後、除外されたアセットをインプレッション数とともに別途表示します。何がフィルタリングされたか見えないと、読み手は何もフィルタリングされていないと思い込んでしまいます。
限界としては、しきい値の決定が主観的な判断になる点です。しきい値は頭の中だけで完結させず、レポート内に明記しておきましょう。
オプション3:定義タブを作成する
比較範囲、期間、ボリュームのしきい値、そしてどのアセットが固定(ピン留め)されていたかを記録します。
次に、そのレポートが「主張していないこと」を記録します。比率はあくまで参考値であることを明記しておくことで、善意の同僚が役員会向けの資料でアセットごとの獲得単価を引用してしまうのを防ぐことができます。
この方法の限界は、よくある「ルールを文書化しても、それが実行されるとは限らない」という点です。来月には、誰かがフィルターを再構築してしまうかもしれません。
共通する限界。 これら3つのオプションはすべて、すべてのアセットタイプで同じ期間のデータをエクスポートしていることを前提としています。タブ間で期間が混在していることは、このレポートで最もよくある、気づきにくいエラーです。
手動プロセスの限界とボトルネック
最初のクリエイティブパフォーマンスレポートの作成には半日かかります。しかし、4回目ともなると、クリエイティブの入れ替えが発生しているため、さらに時間がかかるようになります。
アセットは絶えず差し替えられます。先月の見出しの半分はすでに存在しないため、前月比のテーブルでは左右で異なる行が並ぶことになります。
名前の付け方も一貫していません。Googleは、すべてのアセットに名前があるわけではないと指摘しているため、先月の行と今月の行を一致させるには、テキストではなく識別子が必要になります。
さらに、ボリュームフィルターや固定アセットの除外設定を手動で再適用しなければなりません。
また、プレッシャーがかかる場面で初めて顕在化する4つ目のコストもあります。「前四半期の成果を牽引したクリエイティブはどれか」と尋ねられたとき、誠実に回答するためには3つの注意事項をその場で再構成しなければならなくなります。
ツール面については、AI tools for ad spend analysisで詳しくまとめられています。
Powerdrill Bloomで作成する方法
ステップ1:広告のエクスポートデータをアップロードする
アセットレポートのエクスポートデータ、またはアセットとキャンペーンのエクスポートデータをまとめてアップロードします。Powerdrill Bloomは、アップロード時に対象の列を分析するため、ランキングが作成される前に、アセット識別子の欠落、期間の混在、アセットタイプの空白などを検出します。
ステップ2:自然言語でレポートを指示する
ルールを構築するのではなく、言葉で指定します。比較範囲、分割するアセットタイプ、ボリュームのしきい値、除外する固定アセットを指定します。
次に、エラーを検出するための質問を投げかけます。どのあセットがしきい値を下回っているか、2つの期間のうち片方にしか現れないアセット識別子はどれか、といった質問です。そして、合計値を合算することなく、各アセットタイプ内でのランキングを出力させます。
ステップ3:チャート、レポート、またはスライド資料をエクスポートする
アセットタイプごとのランキングテーブル、タイプ内のインプレッションシェアのチャート、またはランキングの横に注意事項を記載したスライドなどを出力します。
よくある間違い
アセットの列を合算すること。 1回のインプレッションが3つのアセットに対して記録されることがあります。この列の合計値は、仕組み上、実際よりも膨れ上がってしまいます。
アセットごとの獲得単価を引用すること。 アセットが単独で配信されることはないため、Googleはアセットレベルの比率指標を「参考値」としてのみ位置づけています。
異なるアセットタイプ間で比較すること。 見出しと画像は競合関係にありません。必ずタイプ内でランク付けを行ってください。
インプレッションがほとんどないアセットをランク付けすること。 ボリュームの少ないアセットは数値が不安定になります。しきい値を設定し、何が除外されたかを示しましょう。
固定された位置を無視すること。 固定(ピン留め)されたアセットは、対等な条件で競合していません。フラグを立てるか、除外してください。
昨日の数値を確定値として読み取ること。 レポートの反映には24〜48時間の遅延が発生することがあり、コンバージョンは過去のクリック日に遡って記録されます。
「低」「良」「最良」の評価ラベルに関するアドバイスを鵜呑みにすること。 その列は非推奨になりました。現在のレポートでは、代わりに統計情報が提供されています。
まとめ
アセットタイプごとに分割し、タイプ内でランク付けを行い、ボリュームのしきい値を設定し、固定されたアセットにフラグを立て、期間を明記する。これにより、次のアクションにつながるクリエイティブパフォーマンスレポートが完成します。
このレポートで行うべきではないのは、成果を単一のアセットのみに帰属させることです。Googleも直接そう述べており、このルールを遵守することがレポートの信頼性を保つ鍵となります。
有益なアウトプットとは、リーダーボード(順位表)ではなく、「差し替えリスト」です。誰も根拠を説明できないランキングを作成するよりも、差し替えるべき3つの見出しを特定することの方がはるかに価値があります。
毎回のレポート再構築に丸一日を費やしているなら、広告のエクスポートデータを使ってPowerdrill Bloomをお試しください。また、AI graph makerやAI report generatorのページもあわせてご覧ください。
よくある質問
Google Adsのアセットには、現在も「低」「良」「最良」の評価がありますか?
いいえ。パフォーマンス評価の列は非推奨となり、代わりに各アセットの完全なパフォーマンス統計情報が利用可能になっています。
アセットレベルのインプレッション数を合算することはできますか?
いいえ。Googleは、1回のインプレッションで配信された各アセットがそれぞれインプレッションを記録すると述べているため、この列を合計しても広告全体の合計値にはなりません。
特定の見出し1つに対して獲得単価(CPA)を計算することはできますか?
計算自体は可能ですが、Googleはアセットレベルの比率指標を「参考値(方向性を示す指標)」としてのみ位置づけています。これらの数値は、同時に配信される他のアセットの影響を受けます。
アセットレベルのデータはどこまで遡ることができますか?
完全なパフォーマンス統計情報は、2025年6月5日以降のデータで利用可能です。比較対象の期間がこの日付をまたいでいないか確認してください。
インプレッションがまったく発生しないアセットはどうすればよいですか?
Googleは、数週間経過してもインプレッションがゼロのアセットは差し替えることを推奨しています。これは、システムが他のアセットの方が高いパフォーマンスを発揮すると予測している可能性があるためです。